プラスチックの課題解決成果がレトルト包装

食品包装にプラスチックという素材を使う上で、大きな障害となったのが腐敗や変質を招く原因とされる微生物の存在でした。今日のプラスチック包装材全盛を迎えるまで、食品保存の主役として君臨していたのが、ガラスの瓶詰や金属製の缶詰でした。これらは、酸素や水蒸気といった外的要因を遮断するバリアー性機能に優れているうえ、高温加熱による殺菌も問題なくクリアできていたためです。そこで、プラスチックの優れた機能を活かすためにも、瓶詰や缶詰がクリアしていたバリアー性といった機能向上が大命題として課せられていました。その課題解決の成果として登場してきたのが、高温での加圧加熱で殺菌し、その状態を長期間保つことを可能としたレトルト食品に導入された「レトルト包装」と言われるものでした。